上士幌 〜ゴーシュ羊牧場へ〜 その一
札幌はいま、お昼で10度位の秋。
羊の出産時期は年初から春頃までですが
その頃誕生した羊たちはこの秋から出荷されていきます。
と、単純なお話ではありませんでした。
札幌から3時間半
帯広を抜けたところが上士幌(かみしほろ)
市街地から丘を目指しまさに北海道!な平原を抜けたところ。
傾斜がキツイ牧草地の麓にゴーシュ羊牧場の羊舎はありました。
オーストラリアやニュージーランドは大変な大規模。
沢山の人が関わり効率的にシステム化されております。
そのたくさんの事の全てを一人でやりきる
ゴーシュ羊牧場 草野さん。
なんとこの羊舎、草野さん自らの手で建てています!!
計測器は借りて測ったり、穴を開けて柱を立てたり、、、
元大工さん?笑
(元エンジニアさんです。この辺りの詳しいお話は草野さんのブログなどで↓
http://sheepengineer.blog.fc2.com/)
羊たちは一頭一頭、全然顔が違います。
眼光鋭い羊から、ぼ〜っとした感じの羊まで!笑
これが写真で伝わるか、、みんなめっちゃめんこいです。
そしてこの建物の構造が
羊のために考え尽くされております!
たくさんの光が入る窓は壁と天井の各所に。
牧草の甘く香ばしい香り広がりキレイに整頓された羊舎内は
イメージとは全くことなります。
どの羊も覆っている毛まで汚れが少ない。
西アジア原産動物であることから
寒さには強いですが湿気には弱いです。
三角屋根にも段差は夏場の湿気をしっかり逃します。
羊舎入り口から奥へと常に風が良く抜けており
この牧場の立地は谷に面しており近辺の風の通り道だそう。
この日の気温は5度程でしたので常に風ひんやりした風。
真冬は気温が-28℃程にもなるそう、、、。
出荷前の肥育(ひいく…エサを変え増やして肥えさせる)中の羊。
エサ競争に負けてなかなか太らない羊。
母羊として選ばれ妊娠中の羊。
種雄としての役目をそろそろ終えそうな羊。
羊舎全体が6か所に分けて仕切られ、そこにそれぞれの羊。
一頭あたり一坪の適正な広さを確保しながら
群れとしての過ごしやすさ、エサやりや掃除など仕事のしやすさを
取り込み計算され尽くした構造になっております。
羊舎の中心に鎮座するサイレージ(牧草)は
なんと1ケ500kg。
これを羊たちは一日で平らげます。
香りは人間が嗅いでも良い匂いと感じる
香ばしく甘く青過ぎない香り。
羊にとって牧草を食べることは空気を吸っているような感覚で
一日中むしゃむしゃ口を動かしているそう。
ただ、育ち過ぎていたり硬くなってきた草には見向きもしません。
乾燥し過ぎず程よく水分の抜けた草のみ、食いつきが良く食べていきます。
適正なタイミングで刈り取られた牧草はサイレージ(ラップ包みのロール状)となり、内側は乳酸菌発酵され日持ちが良くなることに加え、羊好みの味に仕上がります。
美味しくないもの、伸びてストロー状に育ちすぎたものは
食いが悪く食べてくれないそう。
この主食となる牧草ですが
めちゃめちゃ神経をつかいます。
水分量が多すぎたりカビが生えていたりすることで
胃腸の不調から病気に繋がり死の危険さえ、、。
亜鉛や鉄分ミネラルのために
こちらの鉱塩(こうえん)という塩をペロペロ舐めてました。
この日5度前後ですが
風通しが良いために非常に寒く
頂いちゃいました!
草野さんオリジナル開発の「小羊包 ショウヤンポウ」
草野さんがモンゴル視察の際に
現地の遊牧民が食べており着想されたこちらの一品。
めちゃめちゃウマイです!
中のお肉はもちろん羊肉100%で
溢れる羊汁!
体が温まりました〜
ごちそうさまでした!
現在こちらのサイトでも
お取り扱いが出来ないか確認中です♪
何が素晴らしい肉質を作っているのか??
このこだわりの羊舎、牧草が要因であることは間違いなさそうです。
交配の品種の掛け合わせや、出荷肥育(ひいく)はどうなのか!?
〜第2話に続く〜
「評価の高い肉質へをどう作っているか!?」
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